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木造7階建て建物の実台振動実験

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兵庫耐震工学研究センター(E-ディフェンス)において木造7階建て建物の実台振動実験が行われました。
http://www.bosai.go.jp/hyogo/index.html
実験の内容は集成材のパネル工法で7階建ての建物を造り、実際に阪神震災の揺れで揺らすものです。詳細は兵庫県耐震工学研究センターから入手できます。

私は見に行けなかったのですが。同業の仲間が見に行って報告をしてくれました。
報告の詳細そちらをご覧ください

簡単にまとめると、目立った損傷もなく無事実験終えたようです。たぶん、接合部や一部のパネルが損傷していると思いますが、見学者の目から損傷が解らないレベル。倒壊する恐れはないと想像できます。

素材として軽い木材を用いて7階建てを建てるのは構造的に利点が多いです。なんせよ建物が軽いと言うことは揺れに対して影響が少ない。

揺れで受けるエネルギーは建物の重量で変わります。建物が軽ければ受けるエネルギーも比較的小さくなります。実験で建物に大きな損傷がなかったのは軽さが一番効いているでしょう。

建物の構造はパネル工法でした。パネルも集成材の無垢厚板。一枚あたりの耐震性は大きく変形も少ない。
7階建てで今回の実験のような細長い建物には向いています。

これが同じ木造でも軸組のラーメン構造だと変形が大きい。結果、柱・梁の負担も大きく損傷が出たと思います。
木造ラーメンだけでなく鉄骨・鉄筋コンクリートでもこの実験のような細長い建物は苦手です。

木造のパネル工法を用いるのは地震被害が多い日本こそ検討が必要でしょう。

ちょっと残念なのが、この実験はイタリアの国立樹木・木材研究所の持ちかけで実現していると言うこと。国内の集成材メーカーが企画だったらと思います。

アメリカ・欧州では5階以上の木造は当たり前で学校・マンション・ホテルなど多く実績があります。ちょっと前ですとカリフォルニア地震、最近はトルコやパキスタンなど大陸でも規模の大きな地震が報道有りますので、検証をしたかったのだと思います。日本だとせいぜい3階建て、やっと最近4階建てがいくつか建ちだしたばかりなので7階建てという発想がどこにもなかったのでしょう。

とはいえ、木造パネル工法で7階建ての耐震性能は実証されたわけで。多少の追加試験をしたら法的に認めてほしいですね。ネックは耐火性能ですが、こちらも実験を重ねてほしいです。

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